コンシューマーゲーム業界新卒就活体験記(ゲーム開発経験無し) – はじめに –

人生

こんにちは。ざわかける!のざわ(@zw_kakeru)です。
今日はコンシューマゲーム業界の新卒就活について、自身の経験をメインに書いていきます。

私はゲーム開発経験ゼロで2022年新卒・ゲームプログラマー枠として3社にエントリーし、うち2社から内定をいただくことができました。
これから数本、新卒就活経験についての記事を書いていきますので、就活生の皆さんは参考にしてもらえたらいいのではないかと思います。
と言いつつも、具体的な社名を書くとどこかしらから怒られる可能性があるので、随所随所をぼかしつつ記述していこうと思います。

はじめに

まず初めに言っておかなければならないのですが、2022年新卒枠と書いた私の就活態勢は一般的な大学生の就活とは少し異なります。

私は2年前に大学を卒業し、すでに社会人として働いております。
大学生の時にきちんと新卒就活をして、その時に内定をもらった企業に現在所属しています。
この今所属している企業はゲーム会社ではなく一般的な日系IT企業で、正社員エンジニアとして平日フルタイムで働いています。

そんな状況の中で今の企業に勤めてるうちにもう一回改めて就活をやり直したいなと思い、第二新卒として2022年新卒採用枠にエントリーしました。
第二新卒と言っても新卒採用なので採用フローとしては新卒採用と全く同じものでした。
が、面接での質問内容は一般的な大学生の就活とは異なるものが含まれてくることかと思います。
例えば、「なぜ新卒で入社した企業を辞めて弊社に来たいのですか?」といった質問です。

この点以外は完全に新卒採用と同じでした。
大学生のようにガッツリ就活をしたわけではなく、平日はフルタイムで働き、退勤後や休日に企業研究をしたりエントリーシートを書いたりしつつ、面接を突破して内定を勝ち取ったという流れです。

私のスペック

では改めて就活について書いてきますが、その前に私のスペックについて触れておきます。

まず、私はゲーム開発未経験でした。全くもって一ミリもやったことがありません。

ゲーム業界の就活なので当然ゲーム開発経験者が優遇されるのだと思いますが、じゃあシステム開発自体をしたことがなかったのかと言うとそのようなことはありません。
このブログの運営者紹介のページにも軽く書かれていますが、プログラミング自体は7年ほどやっており、スマホアプリのリリースや国際学会発表、開発留学などの経験もありました。
情報系の基礎理論や人工知能の仕組み、サーバー構築設定などを大学〜大学院で幅広く学習していました。
なので、ゲーム開発はしたことが無かったものの選考へはそれらを武器に臨みました。

ゲームプログラマー職は、書類選考の時点で大半の企業でプログラミング作品の提出が求められます。
普通であれば自作ゲームを提出するのだと思いますが、私はゲームとは全く関係ないスマホアプリを複数提出しました。
この辺りは企業によるのだと思いますが、概ねどの企業でもゲームではない作品でも大丈夫なようでした。

それから学生時代の活動としては、私は小学校から大学までスポーツをやっていたバリバリの体育会系の人間であり、大学でも体育会の部活に所属し3年時に一年間キャプテンを務めました。
面接ではその辺りの話も交えつつ志望動機に絡めて経験をアピールしました。

エントリーした3社

私は仕事の合間を縫って就活をしていたために時間的な制約が大きく、当たり前ですが大学生ほど就活に時間を割けないためにエントリーする企業数を絞らざるをえませんでした。

よって、企業研究を進めながら自分の中で本当に「受かったら行きたいな」と心から思える企業にだけターゲットを絞りました。

結果、選考を受けるにまで至った企業は3社のみ。
各企業での選考(エントリーシートの内容、面接の内容など)はまた別の記事にまとめるつもりなのでここでは軽く紹介する程度に留めます。
それから実際に社会人を経験している分、企業選択の観点も学生とは少し異なっているかもしれませんが、それも含めて見てもらえたらなと思います。

A社:大手パブリッシャー

A社は従業員5000人ほどの大手パブリッシャー企業でした。
(私にとって)魅力的なタイトルを出しており、シンプルにこれらの作品に開発者として内側から関わりたいと思ってエントリーしました。
自分の仕事や自社の製品に誇りを持って仕事ができるというのは素晴らしいことで、働く上で最も重要なことだと言っても過言ではありません。
もちろん実際に働くとなるとまた違ってくると思いますが、社員には既存のゲームを上回るほど面白いゲームを開発する使命があるので、入社時点で自社の作品が好きであることは大事だと私は考えています。

3社受けた中で、このA社にだけお祈りをされました。
最終(役員)面接まで進む事ができましたが、社風に合わなかったのか実力が伴わなかったのか、そこで落ちてしまいました。
ぴえん。

B社:大手パブリッシャーかつデベロッパー

従業員が5000人を超える大きな企業に出してみました。
非常に大きな企業で幅広い分野のゲームを開発、出版している企業です。
この企業は福利厚生と立地、給料が最も良かったです。
学生の皆さんはあまりピンとこないことかと思いますが、福利厚生はとても大事です。
家賃補助や保険、イベント割引などが毎月適用される等、公開されている年収には現れてこない部分で様々な恩恵があります。
例えば、家賃補助が毎月8万円出るのであれば、公開年収に加えて実質8×12=96万円上乗せされているのと同義です。
しかもこの部分には税金が掛かりません。

この会社はゲームが面白いのはもちろん、勤務体系も柔軟かつオフィスも綺麗で働きやすそうだなと思ってエントリーし、無事内定をもらうことができました。

C社:中小デベロッパー

従業員が100人以下の中小企業でした。
ここも魅力的なタイトルを多く出していて、また私自身が中小企業に興味があったのでエントリーしてみました。
中小企業の良さは自分の成果が企業の業績として現れやすい点です。
また、大企業と比較して圧倒的に無駄な工程が少なく、自分がやりたい開発や業務に集中できるというメリットもあります。
自分の理想の職場環境を自分で用意&カスタマイズすることができ、また会社全体への働きかけもしやすいです。
会社の仕組みを変えようと思った時、5000人を変えるのと300人を変えるのでは労力が違いすぎます。
この辺りも学生の皆さんにはピンとこないかもしれませんね。

ここも選考を進めて無事内定をもらうことができました。

よかったこと

以上の3社が、私が新卒で入社した企業を辞めてまで(厳密にはこの時点では辞めていませんでしたが)就活をやり直して受けた企業です。

一方、2022年新卒枠なので就活を進めていたのは2021年の春から夏にかけてだったのですが、この頃はちょうど新型コロナウイルスが猛威を振るっていた時期でした。
2020年3月ごろから国内でも騒がれ始め、世界中が対応に追われているうちにあれよあれよと1年が経ったころですね。
日本国内でも時差出勤やリモートワークといった働き方改革が進められていく中で2021年7月に東京オリンピックも控えており、連日様々な意見が飛び交っていました。

そんな情勢の中での就活でしたが、私としては当時から、すごく良いタイミングでの就活ができたと思っていました。
その主な理由を挙げていきます。

門戸が広がっていた

私は募集要項に「2022年大学/大学院卒業見込みの方」「卒業後3年未満かつ正社員としての就労経験が無い方」と書かれている企業へはエントリーできませんでした。
何せすでに大学を卒業しており、(2年目とは言うものの)正社員としても働いているので、この条件からは完全に外れてしまっています。
募集要項にこう書かれている以上は諦めるしかない企業が何社かありました。
(かなり行きたかったのに、、)

そして私は前年のうち(2020年の間)にエントリー候補だった各企業の2021年卒枠の新卒採用ページも事前にチェックしていたのですが、2021年には上記のような条件を募集要項に掲げていた企業が2022年はこの条件を削除している、ということが多々ありました。
おそらく2020年に新型コロナウイルスの影響で物理的/心理的に納得のいく就活ができずに就職浪人をした人などが多数いたり、働き方改革の影響で新卒採用体制が見直されたからじゃないかと個人的に考えています。
(あるいは単純に色々な募集方法を試しているだけかもしれません。)

原因ははっきり分かりませんが、「これはチャンスだ!」と思いましたね。
私にとっては単純に、去年だったら受けられなかったはずの企業が今年は受けられるという状況でした。
就活をやり直したタイミングとしては、私はとても運が良かったと思います。

Web面接・Web説明会

私が参加した説明会、面接は全てWeb上で行われました。
これも非常によかったです。

私はすでにフルタイムで働いており、その中で説明会や面接にわざわざ出向くのはとても困難な状況でした。
当たり前ですが説明会や面接が行われるのは勤務時間中であるため、移動時間を含めるととてもじゃないけど就活と両立することはできなかったでしょう。

しかし、私がエントリーした全ての企業がWeb説明会、Web面接を実施していたため、とても簡単でした。
段取りについても昨年(2020年)よりも混乱が小さかったおかげか、企業側もスムーズに実施していただけました。
今私が働いている企業にフレックス勤務制度がある点も功を奏し、17:00に退勤して17:10から面接を受けるなど、時間をうまく調整しつつ選考を進めることができました。
どうしても時間都合がつかない時には午後半休や午前半休を取得しましたが、それでも自宅で面接を受ければよかったのでとても楽でした。

余談ですが、なぜ2019年までは対面でしか実施してくれなかったのでしょうか。。
私も学生時代は地方に住んでおり、関東で行われる説明会や面接に時間的/金銭的な理由で出席できずにエントリーを諦めた企業が多数ありました。
Web上での選考実施によって、地方に住んでいる就活生との格差は確実に縮まっただろうなあと思います。

新型コロナウイルスのせいにしておけば良い

面接において、何でもかんでも新型コロナウイルスに絡めることができたのが楽でした。
答えにくい質問にはすべて「新型コロナウイルスのせいです」と答えるだけで良かったです。

  • 「なぜ就活をやり直そうと思ったのですか」 -> 「新型コロナウイルスの影響による自宅での自粛中に色々考えたからです」
  • 「今の会社を辞めてもいい、とするのは何故ですか」 -> 「新型コロナウイルスで状況が変わり、希望している業務に携わることができなくなったしまったからです」
  • 「最後に弊社に関して何か質問はありますか」 -> 「新型コロナウイルスで、御社の働き方はどのように変わりましたか」

私の場合は就活事情が少し特殊なので、質問されることが決まってくるんですよね。
そして、「絶対聞かれる質問がたくさんある」というのは準備がしやすく、こちらのペースで話をすることができました。
就活自体にあまり時間を取れない中で、面接対策において新型コロナウイルスにとても助けられました。

終わりに

以上、私のコンシューマゲームプログラマー新卒就活の全体像をまとめてみました。
私が受けた3社それぞれの詳しい就活内容(企業研究、面接対策)などはこれから別の記事に記述して順次公開していきます。多分。
(追記:シリーズ2本目の記事「ES/筆記/面接対策編」を公開しました。)

個別に相談がある方、もっと詳しい話が聞きたい(学歴、開発能力、ガクチカなど)方は私のTwitterアカウントまでダイレクトメッセージでご連絡ください。
(これ以上ここに書くと特定が怖いので。笑)
以上です。

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