【何年でも使える】GoogleFormとSpreadSheetを使った家計簿アプリがめちゃくちゃ使い勝手が良い話

技術

こんにちは。ざわかける!のざわ(@zw_kakeru)です。
今回は、めちゃくちゃ使い勝手の良い家計簿システムを作った(というより改築した)のでそちらの紹介をしていきます。
今現在の最適解としてずば抜けて使いやすく、便利さで他の家計簿アプリを圧倒しています。

家計簿をつけることにした

今から一年と少し前、2020年の10月くらいのお話です。
当時の私は何となく貯金をして、何となく生活をしていました。
そして新型コロナウイルスの感染拡大の影響で旅行にも遊びにも飲みにも行かずに家にいたので、お金がどんどん増えていっていました。
そうなっていくと自然と株の投資や自分の資産形成について考えるようになり、自分が1ヶ月あたりどのくらいお金を使っているのか知りたくなったために、これからは毎日家計簿をつけよう!と思い立ちました。

家計簿スマホアプリの問題点

早速家計簿をつけていこうと思ったのですが、この令和の時代に手書きで家計簿をつけるなんてナンセンスです。
というわけで早速スマホを起動して「家計簿」とアプリ検索すると、当然ながら様々な家計簿アプリが山のように出てきました。
書かれている説明をよく読んで、いくつかのアプリを実際にダウンロードして使ってみましたが、「これなら継続して使っていける!」と自分の中でしっくり来るものは一つとしてありませんでした。
市場に出回っているどの家計簿スマホアプリも、私にとって使い勝手が悪かったのです。

そのような結論に至ったその主な理由は次の通りです。

専用アカウントが必要になる

家計簿アプリを使用する際には、ほとんどの場合でそのアプリ専用のアカウントを作る必要があります。
自身の専用アカウントを使うことによってデータを整理しやすいですし、スマホの機種変更をした時にも新たにログインし直すだけで簡単に引き継ぎをすることができます。

しかしながら、(メリットは重々承知しているのですが、)そもそもこのアプリのためにこのアプリでしか使えないアカウントを作るのが私は嫌でした。
新たにログインIDとパスワードを考案し、忘れないように管理しておかなければならなくなるのです。
今時ただでさえ色々なシステムでアカウントを次々に作成していて管理が大変なのに、このたった一つのアプリでしか使えないアカウントを新たに作成することにすごく抵抗がありました。

加えて、もしこの家計簿アプリを作っている会社が潰れて、サービス終了してしまったらどうなるのでしょう。
アプリの運営会社に特別信頼があるわけではありませんし、ある日突然アプリが使えなくなって過去のデータも失われてしまったらとても困ります。
そうかと言ってアカウント作成不要のアプリにすると入力データが今のスマホにしか残らないため、機種変更によるデータの引き継ぎができません。

アカウント作成不要で、なおかつ機種変更しても簡単に移行ができるアプリが私にとって理想でした。

使い方に慣れる必要がある

家計簿に限らず、新しいアプリを使うためにはそのアプリの使い方に慣れる必要があります。
当たり前のことではありますが、どこにどのボタンがあってここをタップするとこう動く、とかっていうのを全く知らないアプリに対してゼロからやっていくのが嫌でした。

この問題はアプリを使い始めてすぐだけではありません。
アプリというのはアップデートによるボタン配置の変更や機能追加が頻繁に行われます。
よってこの「使い方になれなければならない」という手間はアップデートが行われるたびに発生します。
一日や二日ではこの手間は発生しませんが、半年や一年、それ以上のスパンで見た時にアプリのアップデートによる仕様変更で使い勝手が変化する、というのはやはり大きなストレスになってしまいます。
これがゲームなどであればエンタメ要素が追加されるので多少は我慢できますが、家計簿の場合はエンタメ要素は含まれていないので使い方が分からなくなるとすぐに使用をやめてしまう危険性がありました。

しかも、アップデートによって追加されるのは別に使わない機能だったりしますよね。
私は毎日気軽に入力できてその結果を一覧で見ることができれば十分だったので、大抵のアプリが備えている機能のうち半分以上は私にとって不必要なものなんです。
レシートをAIが読み取ったり、銀行口座と連携したりなんかいう機能は別にいらないんですよね。
いらない機能が追加されるたびにその仕様を確認して、無用なボタンが画面上にあるのをずっと無視し続けなければならない。
これは今後ずっと使っていく上で大きなストレスになってしまいます。

私が必要な機能を最小限に備えた、(私にとって)無駄のないアプリが望ましいのです。

広告が邪魔

無料アプリにつきものである広告。これが非常に邪魔です。
無料で使っているんだから広告くらい我慢しなければならないのですが、広告が出て嬉しい人はいませんよね。
やっぱり広告は出ないに越したことはありません。
課金して広告を非表示にすればいいのですが、家計簿アプリはいわゆる買い切り型の課金形式があまり存在せず、多くは毎月一定額を支払うサブスクリプション型が採用されています。
家計簿は長くて数年、場合によっては数十年使われる可能性があり、その間の利用者のデータをサーバーにずっと維持し続けなければならないので、使う人が使う分だけ支払うサブスクリプション型に異論はありませんが、家計簿をつけるだけで毎月300円も500円も支払うのは嫌だなあと思いました。
まして先述したようにアプリの半分以上の機能は使わないので、使わないものにお金を払い続けることは私にはどうしてもできませんでした。

永年無料で、しかも広告も表示されないアプリがあればそれが一番理想です(当たり前ですが)。

結論:私はスマホアプリじゃ家計簿はつけれない

まとめると、私が家計簿アプリに求めていた条件は次の通りでした。

  • スマホから簡単に入力、データの確認ができる。
  • アプリ専用のアカウントを作る必要がない。
  • 突然サービスが終了する可能性が低い(と自分で納得ができる)。
  • 機種変更してもデータの移行が簡単に行える。
  • 使い方に慣れる必要がなく、専用の操作を覚える必要がない。
  • 私にとって必要な機能のみを備えており、たとえ高性能でも私が使わない機能を有していない。
  • (できれば)永年無料で、広告も表示されない。

これらを全て満たすアプリなんて存在しないので、継続的に家計簿をつけることはできないなぁ。
私は自分の中でそう結論づけざるを得ませんでした。

Google FormとSpreadSheetによる運用

こんな都合のいい条件で運用なんてできるのだろうか、まあできないだろうな〜、どれかの条件を妥協するしかないよな〜と思って数日間ネットを色々と眺めていたら、まさかの。
見つけてしまったんです。
上記の私の要望全て答えてくれる画期的な方法を。

ざわ
ざわ

なんと…

それがこちらです。

FPが使ってる家計簿のテンプレートを無料公開中!【エクセル不要】 - 家計の知恵袋


Google FormとSpreadSheetを利用した家計簿システムです!

この家計簿はデータ入力にアンケートなどでよく使うGoogle Formを使用し、結果をGoogle SpreadSheetに格納します。
そしてその格納された値を使って別シートにデータとしてまとめ、グラフやカレンダーにして表示してくれるという優れものです。

家計簿スマホアプリと比べて桁違いに使いやすい

私は一目見た瞬間に「これしかない!」と確信しました。

スマホから簡単に入力できて結果を見ることもでき、ついでにパソコンからも操作できてしまいます。
操作には自身のGoogleアカウントを使用するので新たに専用のアカウントを作成する必要がなく、管理の手間が増えません。
加えて、スマホを買い替えた際にもGoogleアカウントは確実に移行するので、アプリの再インストールやログインの手間もありません。
また天下のGoogle様のシステムを使うため、倒産などによって突然サービス自体が終了する可能性は(一般的な家計簿スマホアプリと比較して)かなり低いと考えられます
さらにさらに、Googleという常日頃からいつもお世話になっているサービスを使うので、すでに使い勝手も分かっているし、新たなUIへの慣れも不要です。
レシートの自動認識や銀行口座連携などといった無駄に高性能な機能がついておらず、もちろん永年無料で広告も表示されません。
勝手にアップデートされることによる使い勝手の変化も絶対に起こりません。

正直、私にもこの発想はありませんでした。
まさかGoogle Formを家計簿に使うなんて。
そしてこんなにいいものをプロのファイナンシャルプランナーの人が無料で作って配布してくれているなんて。
ありがたく使わせていただくほかありません。
導入手順もとっても丁寧に記事にしてくださっているので、書いてある通りに設定していけばすぐに使えるようになりました。

これは今後長い間ずっと使い続けるしかないな。
とても良いものを見つけることができた。
めでたしめでたし。

そう思っていた矢先に、とある問題が発生しました。

問題:他年度対応していなかった

実はこの家計簿アプリは2020年にしか対応しておらず、2021年以降は使えなくなってしまうのです。
その大きな理由は、各月ごとのページのカレンダーの部分がずれてしまうからでした。
年が変わると当然曜日も変わるので、2020年のカレンダーをそのまま使い続けるわけにはいきません。

カレンダーは勝手に変わってくれない

年が変わるたびにこのカレンダーの部分だけ自分で書き換えることも可能ですが、何しろ12ヶ月分あるので結構大変な作業になってしまいます(中の関数や参照部分も全て変えないといけないため)。
この変更作業を毎年行うのはかなりの労力がかかるため、いつか家計簿の更新はやらなくなっちゃうだろうなという思いが自分の中でありました。
せっかく素晴らしく使い勝手がいい家計簿に巡り会えたのに、年末で使えなくなっちゃうなんて悲しすぎます。
何とかならないかなあ…と3日くらい考え続けました。
そしてついに解決策を見つけ出しました。

曰く、「ここはいっちょ、私の腕の見せ所だな。」と。

他年度対応させました

というわけで。
すでに作成されている家計簿テンプレートを改造して、来年でも再来年でも、いつでもすぐに使えるようにしました。
まず、この家計簿テンプレートの表紙である「年間集計」ページの一番上に、〇〇年という入力欄を用意しました。

ここに2021や2022など、使いたい年を入力することによって、

なんと全てのシートにリアルタイムで変更が加えられ、対応している年のカレンダーとグラフが表示されるようになっています。
西暦1年や3000年であっても瞬時に表示することができます。

細かい実装については省略しますが、各ページのカレンダーの日付や年度、Formからの入力参照なんかも全て関数で入っているので、この入力欄を書き換えるだけで自動でその年度のデータに置き換わってくれます。
これで来年以降も使うことができるようになりました。やったね。

非常に快適

2020年の年末にこの改造を行って2021年の一年間運用してみましたが、非常に快適で無理なく継続して入力することができました。

カレンダーの更新も、新たな年用のコピーを作成してからたった一つのセルの値を変えるだけなのでとても簡単です。
来年も再来年もずっと使い続けていきたいと思っています。

ついでにその他にもちょこちょこっと改造をしています。
何に使ったお金なのかより具体的に分かるようにコメントを残せるようにしたり、あとは自分が使うための詳細項目を増やし、不必要な項目を減らしたりなんかをしています。
変更を加えるたびに自分の中で使いやすさが向上するのが実感できるので、とても楽しく家計簿をつけることができています。

終わりに

2022年も先頭の数字を変えるだけで全てのページが2022年仕様に変更されるため、とっても楽ちんです。これなら続けられそうですね。
結局、自分が一番使いやすい道具は自分で作るのが最も確実なので、今後も自分が使いやすいようにどんどん改造していく予定です。
ぜひ私も使いたい!という方はこちらまで。

最後に、この家計簿アプリを作成、公開してくださった家計の知恵袋さん、本当に本当にありがとうございました!

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